「健康」と出て、ホッとした方へ
フレイルチェックの結果が「健康」だったとき、
- ひとまず安心した
- まだ大丈夫だと思えた
そんな気持ちになった方もいると思います。
理学療法士として現場でお話をしていても、
この結果を見て、少し表情がやわらぐ方は多いです。
まずは、その感覚で大丈夫です。
今の生活は、しっかり保たれています。
ただし「何もしなくていい」という意味ではありません
ここで一つ、
大切なことをお伝えします。
「健康」という結果は、
この先も何もしなくて大丈夫
という意味ではありません。
という意味です。
実際、現場では、
- 数年前までは元気だった
- 特に大きな病気もなかった
という方が、
気づかないうちに活動量が減り、フレイルに近づいていく
ケースを多く見てきました。
健康な今こそ大切にしたい3つのこと
フレイルやプレフレイルと同じく、
健康な段階でも意識したい柱は変わりません。
- 運動
- 栄養
- 社会参加
ただし、
やり方はもっと自然でいいのが特徴です。
① 運動|「特別なこと」をしなくていい
健康な方に必要なのは、
- 新しい運動を始めること
- トレーニングを頑張ること
ではありません。
大切なのは「今の動きを減らさない」こと
- よく歩けている
- 立ち座りに困っていない
- 外出が苦にならない
この状態を保つことが、
将来のフレイル予防につながります。
自宅でできる簡単な運動
健康だからといっても、
今の生活での動きを続けているだけでは
徐々に筋力が弱ってしまいます。
そのため、普段の生活の中で、
少しでもこれから紹介する
5つの運動の内のどれかを
隙間時間にするように心がけてみてください。
① 椅子から立つ運動(スクワット)
- 椅子に浅く座る
- 手は太ももに添えてOK
- ゆっくり立って、ゆっくり座る
目安
5回 × 1〜2セット
👉
「立ち上がる力」は、
転倒予防・外出のしやすさに直結します。
それだけでなく、スクワットをすることで、
太ももの筋肉やお尻の筋肉、お腹の筋肉など
身体の大きな筋肉を鍛えることができます。
② かかと上げ(カーフレイズ)
- 椅子やテーブルにつかまる
- かかとをゆっくり上げる
- ゆっくり下ろす
目安
10回 × 1〜2セット
👉
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、
歩行やふらつき防止にとても大切です。
つま先でしっかりと支えられることによって、
歩幅を大きくすることにもつながります。
③ 膝伸ばし運動
- 椅子に座る
- 片足ずつ膝を伸ばす
- 2〜3秒止めて下ろす
目安
左右5回ずつ
👉
太ももの筋力は、
立つ・歩く・階段すべての基本です。
膝関節に痛みがある人の場合は、
スクワットよりも膝伸ばしの方が
痛みを抑えて安全に続けることができます。
④ お尻上げ(ブリッジ)
- 仰向けに寝る
- 膝を立てる
- お尻を少し持ち上げる
目安
5回程度
👉
難しい場合は、
「お尻に力を入れるだけ」でもOKです。
腰が痛い人は無理してあげすぎないようにしてく
生活の中で「ながら運動」として取り入れてみる
- 家事をする
- 外に出る
- 畑仕事や庭の手入れをする
- 買い物に行く
岡山や三原・尾道では、
70歳を過ぎても畑や外仕事を続けている方がたくさんいます。
理学療法士として見ていても、
こうした生活そのものが、何よりの運動になっています。
とはいえ、それも生活の一部になっているわけですから、
運動としての負荷は慣れてしまっています。
そのため、5つの運動を「ながら運動」として、
- テレビを見ながら
- 歯磨きをしながら
- お風呂に入りながら
といった形で生活の中に
ちょっとした追加の運動を
取り入れていくと更にいいです。
② 栄養|「減っていないか」を意識する
健康な段階では、
- 食事内容を完璧にする
- サプリを増やす
必要はありません。
気にしておきたいのは、この変化です
- 食事量が減ってきていないか
- 体重が少しずつ落ちていないか
- 食事を抜く日が増えていないか
特に、
体重がゆっくり減っていく変化は、
自分では気づきにくいポイントです。
👉
「変わっていないか」を
ときどき振り返るだけで十分です。
③ 社会参加|「外に出る理由」を持ち続ける
健康な方ほど、
実はここが一番大切かもしれません。
- 仕事を辞めて外出が減った
- 用事がないと出かけなくなった
こうした変化が続くと、
- 動く量が減る
- 人と話す機会が減る
- 気力が落ちる
という流れが起きやすくなります。
目的は何でも構いません
- 買い物
- 散歩
- ちょっとした集まり
- 地域の体操や活動
「行く理由」があること
それ自体が、体と心を保つ力になります。
健康な人ほど「変化に気づきにくい」
これは、理学療法士として
強く感じていることです。
- まだ歩ける
- まだ動ける
そう思っているうちに、
- 動く距離が短くなった
- 階段を避けるようになった
といった小さな変化が、
静かに積み重なっていきます。
👉
フレイルチェックは、
そうした変化に気づくための道具です。
これから先のために、覚えておいてほしいこと
健康な今の状態は、
- 当たり前ではなく
- これまでの生活の積み重ね
です。
これからも、
- 今の生活を続ける
- 動くことをやめない
- 外に出る理由を持つ
それだけで、
将来のフレイル予防につながります。
まとめ|「健康」は、守っていくもの
フレイルチェックで「健康」と出たことは、
とても良い結果です。
そしてそれは、
フレイルになってからだけでなく、
その前の段階から生活を支える場所でありたいと考えています。
今の元気を、
これからも自然に続けていくために。
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