運動前の準備体操としてストレッチを取り入れるのが当たり前のように指導されてきていますが、運動前のストレッチは危険で逆効果である、という考えがでてきました。
この運動前のストレッチは危険という見解は私も一緒です。
どうしてそのように考えるのかというと、ストレッチの効果を考えてみればわかります。
ここでは、運動前の単純なストレッチがランニングのスピードを低下させてしまうことについて述べていきます。
ストレッチの種類と効果
まず、ストレッチというのは筋肉を伸ばすことを言います。
ストレッチにも2種類あり、ゆっくりジワーっと伸ばしていく「静的ストレッチ」と体を大きく動かしながら筋肉を伸ばしていく「動的ストレッチ」があります。
今回冒頭から述べているストレッチというのは静的ストレッチのことを指していると考えてください。
静的ストレッチの作用というのは、ゆっくりと筋肉を引き伸ばすことによって緊張を緩め、リラックスした状態にすることです。
ですので、競技の前にストレッチを行うと筋肉がリラックスしすぎてしまい競技でしっかりと筋肉を働かせることができなくなります。
それに、筋肉が休んでいる状態で思い切りランニングをすれば筋肉がついていけずに損傷を起こしかねません。
これが運動前にストレッチを行うことの危険な理由です。
運動前に取り入れるストレッチ
では、運動前にはどんなことを整理体操で行えばよいのかというと、動的ストレッチを行ってください。
動的ストレッチは静的ストレッチのようにジワーっと筋肉を伸ばすのではなく、動きの中で筋肉の伸び縮みを行わせて動きになじませていく効果があります。
筋肉が動きになじんでくることによって、ランニングを行うときに適切に動いてくれるようになります。
運動後に取り入れるストレッチ
では静的ストレッチはどんなときに行えばいいのかというと、それは運動後です。
運動後は激しい動きを行うことによって筋肉が疲れているので、ストレッチを行ってリラックスさせてあげると疲労回復に効果的です。
このように、ストレッチ自体はとてもいい効果があるのですが、どのタイミングで行うのかによってランニングのスピード低下が起きてしまいます。
また、筋肉がリラックスしているのに急に思いきり働かせると筋肉の損傷につながってしまう恐れがあるでしょう。
そのため、自分が行っている体操がどのような効果があるのかをキチンと理解したうえで整理体操を行えるようになってもらいたいと思います。
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