翌日に疲れを残さずにするためにも、走り終わった後のケアはとても大切です。
運動後の身体をケアする方法の一つにクールダウンという整理体操がありますが、その中でストレッチは有効な方法といえます。
ただ、ジムなどで筋トレをしランニングマシンで走り終わったあとは、そのまま呼吸を整えてすぐにジムにあるお風呂に入ってしまう人もいるでしょう。
そのなかで、「走り終わったあとにすぐにお風呂に入った方がリラックスして身体にいいのか、ストレッチをした方がいいのか」という質問をいただきました。
私の答えとしては走り終わったあとはストレッチをしっかりして汗が落ち着いてからお風呂に入るのがいい、というものです。
どうしてそのように考えるのか、理学療法士としての知識も交えながら私見を述べてみたいと思います。
運動した後の状態を考える
まず、走り終わったあとというのは、身体が温まって汗をかいている状態です。
だからこそ、お風呂でさっぱりと汗を流したいという気持ちは分かりますが、身体をしっかりとケアするという視点から考えると、ちょっと待ってください。
分かりにくいかもしれませんが、車にたとえて話をしてみます。
高速道路を長距離走行して頑張った車があったとします。
長時間走り続けてようやくパーキングで止まって休めるからといって、いきなりエンジンを切るのは良くないそうです。
特に昔のターボ車であれば、長時間走行することでターボが温まるのですが、その状態でいきなりエンジンを切ると軸受けとローターシャフトが焼付いてしまう心配があったそうです。
そのため、冷却時間を設けるためにアフターアイドリングと言って1~3分程度エンジンをかけた状態で待つ必要がありました。
(私も知りませんでしたが以前友人と遊びに行った時に教えてもらいました。そして最近の車はどうか分かりません。)
人間は機械ではないため車のたとえとは若干異なりますが、「運動することで筋肉がこわばってきて、そのままにしておくとこわばったままになる」というわけです。
そのため、運動後は何もせずにお風呂に入るのではなく、軽くウォーキングしてからストレッチをするのがいいでしょう。
また、ストレッチをしているうちに呼吸も整ってきて全身に酸素を送ることで疲労の蓄積を少なくしていくわけです。
「血流を良くしたほうがいい」という考えもあるかもしれませんが、運動後は筋肉が張っているのでまずはクールダウンをしてから、お風呂に入って全身の血流を良くするほうが効果的でしょう。
そのため、走り終わった後は軽くウォーキングをしてストレッチをしたあとに、お風呂に入るようにするといいという結論になりました。
きちんとクールダウンすることで、次の日に疲れを残さず継続してトレーニングしていけたらいいですね。
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