持久力をつけるためのトレーニングのひとつにランニングがあります。持久力をつけるための方法として定番の練習メニューであり、30分から60分程度の時間を一定の負荷をかけながら走ることで心肺機能を高めていきます。
しかし、効果的に持久力を高めるためには一定のペースでランニングをしていくよりも、ランニングの種類・方法を変えていくことが有効です。
今ではランニング自体が趣味として取り入れられているので、速く走れるようになるためには走るペースや時間、距離などを考えて実践していくことが望ましいでしょう。
そこで、ここでは持久力をつけたい人がどのくらいの運動を行えばいいのか、目安について考えていきたいと思います。
持久力に対する考え方
トレーニング方法を考える前に、まず「持久力」ということについてハッキリと定義しておきましょう。
どういうことかというと、持久力をつけたい、と思ったとして、それはどうなった状態を指しているのか?
ここを明確にしておかないとどういうトレーニングをすればいいのか分かりません。
ということで、ここでいう持久力をつけるというのは「長距離を走ることができる」という風に置き換えてみます。
長距離を走るためには、運動を続けるための筋肉の持久力が必要ですし、動き続けるだけの心肺機能も大切です。
なので、持久力ということは筋持久力と全身持久力の二つの要素から成り立っている、と言えます。
この二つの要素を鍛えることによって、持久力がつき長距離を走れるようになる、ということですね。
ではまず筋持久力について。
これは、”筋肉が長時間活動するための力”と捉えてください。
一般的に筋肉は酸素を必要としない速筋と酸素を消費して走る遅筋があります。
速筋は素早く力強い動きが得意なため、瞬発力を出せるのが特徴の筋肉であり、遅筋は速くて力強い動きは苦手ですが酸素を取り込みながら長時間活動することに適している筋肉です。
なので、長時間運動するためには酸素を使って効率的にエネルギーを作り出せる遅筋の方が優れています。
どのようにして遅筋を鍛えるのか?
それは、力をたくさん必要としない負荷で、しっかり息をして酸素を取り込ませながらゆっくりと回数をこなすことです。
負荷が強いと力を必要とするため速筋が働きやすくなります。
そのため、最大筋力の30%くらいの負荷で30回ほど繰り返し運動を行い、休憩を挟んでまた30回行う…
という運動を筋肉が疲れて動きにくくなるまで行えば筋肉の持久力が高まります。
ランニングのなかで取り入れるとしたら、しんどくないペースでゆっくりと走り続ければいいでしょう。
次に全身持久力の鍛え方ですが、インターバルトレーニングが最適です。
インターバルトレーニングの方法
インターバルトレーニングとは、速い動きとゆっくりな動きを織り混ぜたトレーニング方法です。
トレーニング方法の一例として、400mのコースがあったとしたら、前半200mはほぼ全力疾走し、残りの200mは軽めに流して走ります。
これを5回ほど続けるといいでしょう。
ちなみに、私は駅伝大会の直前になると全身持久力の強化としてこのインターバルトレーニングを取り入れています。
ただ、このトレーニングをすると最初の頃は吐きそうになりご飯が食べられなくなります。(食前に運動していたから)
このインターバルトレーニングが全身持久力を鍛えるのに効果的だといえる理由について軽く説明しておきましょう。
筋肉というのは強い負荷を与えることによって次第に強くなっていきます。
これを「過負荷の原理」と言います。
心臓も心筋という筋肉と考えることができるため、思い切り走ることで心拍数を高めて心筋に負荷を与え、そのあと軽めに走ることで回復を促し、再び心臓にムチをうつ…
これを繰り返すことで心臓が強くなります。
トレーニングの目安はあくまでも一例ですので、簡単にできるようであれば負荷を強くするために全力疾走と軽いジョギングそれぞれの距離や時間を増やしてもいいですし、目安がしんどければ減らしても大丈夫です。
要は原理に沿ってトレーニングをすることで持久力をつけることができるわけですから。
筋持久力と全身持久力のトレーニングの二種類を行えば、長距離を走ることができるだけの持久力がつくでしょう。
インターバルトレーニングは実際にやってみると結構ハードです。
毎日続けることはできませんし(むしろケガにつながるため週2回くらいで行ったほうがいい)、しんどいのがわかって行うのでやるのに勢いが大切になります。
辛くて難しいようであれば今回挙げたトレーニングを無理して行わず、まずはゆっくりと長い距離を走ることから心がけたらいいでしょう。
ランニングの初心者にとっては長く走り続けるだけでも筋持久力と全身持久力の両方を鍛えられますからね。
一番は楽しく続けられることですので、続けて運動していけるように工夫しておこないましょう。
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