ランニングをしていて疲れずに速く走ることができたらいいですよね。
しかし、実際にそんな魔法みたいな方法は存在しません。
走り方を変えたとしても速く走ろうとすればそれだけ筋肉を使うので筋疲労が起きますし、全身に酸素を送ろうと心臓が頑張って心拍数があがり心肺機能面でも疲れてきます。
とはいえ、ランニングで走り方が悪ければ疲れやすくなるのも事実。
効率的に走ることによって過度に疲れることは防げます。
ここでは理学療法士の視点から、ランニングで極力疲れないための走り方について述べていきます。
疲れる走り方がどんなものか考えてみよう
まず疲れる走り方とはどんなことか?と考えてみたときに、バタバタ走っているのを見ると端からみても「しんどそうな走り方だな~」って思いますよね。
バタバタという擬音語がつくような動き方をしているということは「無駄な動きが多い」ということ。言い換えれば、必要以上に関節や筋肉が動いているわけです。
関節を動かすのは遠心力や慣性を使えば力を入れなくても動かすことができるわけですが、このときに注目すべきことは、惰性もなにもない状態から関節を動かすことができる筋肉の動きです。
筋肉がたくさん動けば相応のエネルギーを使いますし、使う筋力が増えてくると必要なエネルギー量が増えるわけですから疲労しやすくなります。
自分で身体をバタバタさせて暴れてみたら分かりますよね。
ですので、疲れにくい走り方をするためには筋力をあまり使わなくても済むような走り方をするのがいいということです。
疲れにくい走り方をするために、どうしたらいいか?
ではどうしたらいいのかというと、重心の変動を少なくすることがカギになります。具体的な場面でお伝えするならば、足が接地したときに膝が大きく曲がりすぎると、身体が下に沈み込んでしまいますよね。そのあとに地面を蹴って身体が上方に浮かび上がった場合、重心の上下動が激しい、と考えられませんか?
なので、重心の変動を少なくする一つの方法として、足が接地した時に膝が曲がって身体が沈み込まないようにする、ということが大切です。
膝の役割というのは地面から伝わってくる衝撃を吸収する、というものがありますが他にも重心を上下に動かすという性質があります。
立ったりしゃがんだりすることで目線が大きく上下に動きますよね。
ランニングのときも多少なりとも重心の上下動はあるのですが、これが大きすぎると膝周りの筋肉がその分必要になります。
また、地面を蹴り出すときに上に向かって蹴ってしまうと飛びながら走るような動きになってしまいます。
毎回片足でうさぎ跳のようにとびはねながら走ったとしたら相当しんどいということは容易に想像できるでしょう。
だからこそ、重心の上下の動きが大きくならないように膝を上手く使って走ることが大切です。
また、重心の上下動だけでなく、左右の動きも気にしてみてください。
身体が大きく左右に揺れながら走るのは想像するだけで無駄な動きをしているのが分かると思います。
足を接地したときは横方向に身体がぶれないよう真っ直ぐ走れると重心の動きがスムーズになるため疲れにくい走りができるでしょう。
まとめ
このようにランニングで疲れないような走り方を目指すのであれば重心の動きを意識してみてください。
そのあとに個別の身体の動き方を意識してスピードが出せるようにしていきましょう。
ただ、スピードが速くなると筋肉も心肺機能も負担が大きくなっていくわけですから、しんどくなるのは当然のことです。
なので、まずは速く走ることは置いといて楽に長くランニングできるように意識して走り方を練習していきましょう。
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