ランニングによる障害として膝を痛める人は多いですが、その原因の一つとして膝とつま先の向きが一致していないことが挙げられます。
膝の動きというのは大まかに見ると”曲げ伸ばし”をしているという単純な動きのように感じるかもしれませんが、実際は複雑な動きをしています。
複雑な動きというのは、膝が単純に曲げ伸ばしをしているように見えて、実は大腿部(膝より上)と下腿部(膝から下)に”ひねり”の動きも含まれているからです。
このひねりの動きというのは筋肉と靭帯によって制御されていますが、体重がかかっている状態で過度なひねりが加えられると靭帯損傷などの怪我につながってしまいます。
そのため、ケガをしない走り方を身につけるためにも、膝の動きについて一度整理してみましょう。
膝の屈伸動作をどのようにして行うのか?
膝の動きを整理していく上で参考になるのが「スクワット」の動きです。
スクワットと聞けばどのような運動なのかすぐにイメージできると思いますが、簡単に文字で表してみると「椅子に腰をかけるようにしゃがみこんで、お尻をつけずにもう一度立ち上がる」ということ。
足全体の筋肉をつける上で効果的な筋トレですが、正しいフォームで行わないと膝を痛めてしまいます。
それが、膝とつま先の向きを一致させること!
スクワットの動きとして悪い例が、膝が内側に入ってつま先を外を向いている状態です(これを knee in toe out といいます)
この動きをすることによって膝の靭帯損傷につながってしまいます。
靭帯損傷がよく起きる原因の動きとして、バスケやサッカーなどで地面に足をついた状態で無理やり向きを変えようとして膝を内側に捻ってしまうことによるものです。
これによって前十字靭帯という膝の中にある靭帯が損傷する例が多くあります。
前十字靭帯というのは膝を安定させるために大切なもので、一度損傷してしまうと膝が不安定になりやすく膝がガクッとなることも。
ランニングでは、足に体重を乗せたまま膝をひねるような動きはないためそれほど多くないケガですが、膝を守るためにも走るときの膝とつま先の向きを揃えるように意識することが大切です。
スクワット動作を通して正しい動きを身につけよう
スポーツを行っていく上でケガは極力避けるべきですから、膝とつま先の向きを一致させる意識を持ったほうがいいでしょう。
そこで、スクワット動作の中で正しい膝の動きを覚えていくことをおすすめします。
とはいえ、特別な方法があるわけではなく、スクワットで足腰を鍛えるときに膝とつま先の向きを意識して行うだけのことです。
「たかだかそれだけのこと・・・」と思うかもしれませんが、一度ケガをしてしまうと元通りにはなりません。
なのでケガをしない身体づくりと動き方を身体で覚えることが必要になります。
ランニングであれば年齢に関係なく行うことが可能ですから、ケガだけには注意して続けていただけたらと思います。
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