ランニングをしていて太ももの裏が張ってくる経験をしたことはありませんか?
それはハムストリングスという筋肉が固くなってきていることが原因です。
ハムストリングスが固くなると身体の前屈がしにくくなり、いわゆる「身体が固い」という状態になりがち。
ここでは、ハムストリングスのストレッチについて取り上げていきます。
まず、今回のテーマである「ハムストリングス」がどのように身体についているのか確認していきましょう。
ハムストリングスとは、厳密には内側にある半腱様筋と半膜様筋、外側にある大腿二頭筋から構成される筋肉で、おしり(坐骨結節)から太ももの後ろを通って膝の裏側についています。
膝の裏側といっても、内側の半腱様筋と半膜様筋は膝の内側裏、外側の大腿二頭筋は腓骨頭という膝の外側のことです。
ハムストリングスは付着している場所が股関節と膝関節の二つの関節にまたがっているため、二関節筋と呼ばれる種類の筋肉にあたります。
なので、膝を伸ばした状態で身体を前傾(股関節の伸展)させるのがハムストリングスの基本的なストレッチの考え方です。
では、具体的にどのようにするのか説明していきましょう。
立った状態でのストレッチ
立った状態でハムストリングスを伸ばすストレッチ方法を紹介します。
まず、ストレッチする側の足を自分の足の長さ分離して前に出してください。
その状態で前に踏み出した側の膝を伸ばしたままで前屈みになりながら後ろ足の膝を曲げてしゃがみこむようにします。
身体が後ろに引けないように注意しながら身体を前傾させることで前に出した足の太ももの裏側が伸びるのを感じると思います。
前に出した足の膝が曲がってこないよう手で押さえながら伸ばしてあげると効果的です。
座った状態でストレッチ
座った状態でのハムストリングスのストレッチです。
単純な方法でいえば両足を伸ばした状態で座り、前かがみになるとストレッチができます。
しかし、この状態でストレッチをすると骨盤が後ろに倒れたままになりやすく、ストレッチ効果を十分に得られません。
そこで片足ずつストレッチをしていきます。
先ほどの両足を伸ばした状態から、片足をあぐらをかくように曲げます。
そして伸ばしている足側に前屈みになってストレッチをするのですが、このときに腰をそらすように意識して丸まらないようにしましょう。
身体の硬い人であれば、伸ばしている足の膝が曲がって浮いてくると思いますが、膝が曲がってきてもかまいませんので、骨盤をしっかりと起こしてあげます。
こうすることでしっかりと膝の裏が伸ばされるのを感じると思います。
寝た状態でのストレッチ
最後に寝たままでできるハムストリングスのストレッチ方法を紹介します。
ドアを開けた状態にし、ちょうどドアが閉まる位置の真ん中に自分の股関節がくるように仰向けに寝ます。
片足を持ち上げてドア横の壁に踵をつけてあげたまま固定しておきましょう。
その状態で身体を足側にズリズリと移動していくと、足をあげて壁につけている側の太ももの裏側が伸ばされるのが分かると思います。
壁に立てかけるように足を持ち上げている側の膝を伸ばすように意識すると効果的に伸ばされているのが分かるでしょう。
この方法はドア付近の壁を利用する必要があるのでどこでもできるわけではありません。
しかし、腰が丸まりにくい状態でストレッチができるためしっかりとハムストリングスをストレッチすることができます。
このように、ハムストリングスがついている、坐骨と膝の裏が離れるように太ももの裏側を伸ばしていくことが効果的なストレッチになります。
ストレッチによってハムストリングスが柔らかくなることで、股関節を前に曲げるときに動かしやすくなるためランニングで足の振り出しがスムーズになるでしょう。
股関節周りの筋肉は柔らかい方がいいため、硬いなと感じているのであればぜひストレッチを試してみてください。
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