ランニングは足を使って走るため、下半身を鍛えれば早く走れるように考えがちです。
しかし、ランニングは身体全身で行う運動のため上半身にも大切な役割があります。
上半身を使うことによって身体のバランスを保てたり、体幹を介して腕の振りを推進力につなげたりできるのです。
ここでは、ランニングが少しでも速くなるために上半身の上手な使い方について考えていきます。
まず、ランニングのときの上半身の役割について考えてみましょう。
ランニングをするときって必ず腕を振っていますよね。
このとき、腕を振るのを止めて走ったらどうなるでしょうか?
めちゃくちゃ走りにくくないでしょうか。
そうなんですよ。ここから分かるのは腕を振ることでバランスをとって走っているということです。
しかも、ただ単にバランスを取っているだけでなく、身体の捻りを活用して腕を振るエネルギーを下半身に伝えて地面を蹴る力に変えています。
そのため、ランニングでの上半身の動きというのは大切な役割があります。
では、ランニングを効率的に行うためにはどのように上半身を使えばいいでしょうか?
単純に腕を振るといっても大きく前後に動かせばいい、というものではありません。
腕を振るときに意識しないといけないのは、肘を後ろに引きながら走るということ。
そのあとは前に戻そうとする意識は必要なく、自然と身体の反動によって元に戻ってくるのを感じてください。
どうして肘を後ろに引くのがいいのか?
肘を前に振るよりも後ろに引いたほうが楽に走れることを実感できると思いますが、どうして肘は後ろに引いたほうがいいのでしょうか?
これは身体のひねりを活用して走ることができるからです。
たとえるならば、弓を引くときの弦の動きを思い浮かべてください。
この時の弓の本体は身体のことを表し、弦が結ばれている端の部分は地面を蹴る脚と反対側の腕に当たります。
弦を引くことで弓がしなり、その反動によって矢は勢いよく飛び出すことができます。
それと同じように、足で地面を蹴ることによって後ろ方向に力を伝えているわけですから、この時に身体のひねり(しなり)を上手く使うためには反対側の腕は後ろに引いたほうがいいことが分かるでしょう。
このことから、肘を後ろに引くことによって下半身で地面を蹴る力として伝わっていくため、楽な走り方ができるということが分かると思います。
上半身を上手に使うことによってランニングが楽に行えるようになってくるので、上半身の使い方を意識して覚えていってください。
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