走るときにつま先の向きが左右で違う!原因と対策を考える

足の向き 姿勢

走るときに他の人からつま先の向きが左右で違うという指摘をされたことがあるのではないでしょうか?

私も仕事柄、人の動き方を観察する癖があるのですが、人によって歩いているときのつま先の向きが左右で違うという人をみかけます。

身体の癖だったり関節の動き、筋力の不均衡・・・など様々なことが考えられますが、左右で違うということは動きに不自然さを生じさせますので、走るうえでは良くないことです。

そこで、今回は走るときのつま先の向きが左右で違う場合の改善方法について考えてみたいと思います。

走るときのつま先の正しい向きとは?

まず、走るときのつま先の向きはどこを向いているのがいいか、という点について考えてみたいと思います。

走るときというのは、つま先で地面を蹴って推進していくことから考えると、足の内側(踵の内側から親指の内側までを結ぶ線)が進行方向に対して平行になるのが望ましいです。

なぜならば、つま先で前に蹴りだす力を左右に逃がすことなく前に伝えることができるから。

つま先が内側を向いていたり、外を向いていたりすると蹴りだした時の力が逃げてしまうために、左右でつま先の向きが違っていると左右で同じ推進力を作り出すとしても必要な筋力が変わってきます。

では、どうしてつま先の向きが左右で違ってくるのかを考えてみましょう。

走るときのつま先の向きが左右で違うときの原因について

走るときのつま先の向きが左右で違う場合の原因を、「関節の柔軟性」という点から考えてみましょう。

関節の柔軟性を考えるときに、下半身で一番大きな関節として挙げられるのが股関節です。股関節の動きが固くて、関節の動きに制限がある場合にはつま先が外側を向いた「がに股」のような歩き方や走り方になってしまいます。

特に男性はあぐらをかく習慣が強く、つま先が外を向きやすいです。

反対に女性の場合で横すわりなど頻繁にしている人は内股になりやすいです。そういった人がつま先が内を向いたまま走る場面を見かけます。

このように、股関節の動きによって歩くときや走るときのつま先の向きの違いになって表れてきます。

しかし、つま先の向きが決まるのは股関節だけが原因とも限りません。膝の変形が見られる場合でもつま先が外を向きやすくなってりもします。X脚と呼ばれる膝の状態であればつま先が外を向きやすくなるでしょう。

あとは足自体の問題にも注目しておきたいところです。偏平足などの足の変形によっても歩くときや走るときのつま先の向き影響がでてきます。

そのため、つま先の向きが左右で違うといっても、どの部分が影響してつま先の向きに違いが出ているのかを判断する必要があります。

理学療法士というのは、その点を分析して治療につなげることに長けている職業なので、私もそのはしくれとして日々の仕事で考えて治療を行っています。

関節の柔軟性に影響を与える因子

関節の柔軟性がつま先の向きに影響を与えているという話をしてきましたが、関節の動きに影響を与える要因には何があるのか、という点について考えていきましょう。

関節自体の硬さ

関節自体の硬さが挙げられます。関節自体の硬さは、関節を形作っている組織や靭帯、腱が硬くなることによって動きが制限されます。

この場合は、柔軟性を高めるのにとても苦労します。

筋肉の硬さ

それに対して、筋肉の影響で柔軟性が失われている状態もあります。筋肉は関節を跨いでいることもあり、その筋肉が硬くなると関節の動きを制限するのです。

分かりやすい例でいえば、立位体前屈(立った状態で手を地面につけるように前屈みになる)すると身体が硬い人であれば膝の後ろが張ってくるのを感じると思います。

これはハムストリングスという筋肉が硬くなって動きを制限している一つの例です。(人によってはハムストリングスだけが原因ではないですが・・)

このように、股関節周りの筋肉が硬くなることによってつま先の向きが変わる可能性は考えられます。

走るときのつま先の向きを左右でそろえるために

ここまで、走るときのつま先の向きが左右で違ってくる原因について長々と考えてきました。ではここからは、どのようにすれば走るときのつま先の向きを揃えることができるのか?ということについて考えてみましょう。

関節自体が硬くて柔軟性が失われている場合

関節自体の変形が原因だった場合は、つま先の向きを修正するのは難しいと考えます。

ケガによる影響や関節の変形による問題が考えられるのですが、この場合は関節を治すための治療が必要になってくるため自分だけでどうにかできる問題ではないと言えるでしょう。

しかし、筋肉が固くなっていることや弱っていることが原因でつま先の向きが左右で違っているのであれば改善の余地はあるでしょう。

筋肉が硬い場合

硬い筋肉のストレッチをしていきましょう。筋肉が柔軟になってくることによって関節の動きも拡大させることができます。

しかし、関節の動きが拡大したからといって、昔からの癖は勝手に治りません。そのため、筋肉の柔軟性を確保して左右でそろった動きができるようになれば、つま先の向きを揃えたまま走る練習をする必要がでてきます。

筋肉が弱い場合

筋肉が弱くなってて強いほうに引っ張られている場合も、つま先の向きが左右で違ってくる原因になります。

そのため、弱くなっている筋肉を鍛えていくことが解決策になるでしょう。

筋肉の左右のアンバランスを取り除いてあげて、正しい動き方を練習していく、という流れです。

筋肉のストレッチしていく場合も、強くしていく場合も、勝手に走るときの動きは改善されませんので、最終的には走る中で動きを覚えていくことが大切になります。

まとめ

走るときのつま先の向きが左右で違った場合の改善方法について考えてきました。左右でつま先の向きが違った場合は、走りが非効率になって疲れやすかったり、下手をするとケガにつながったりする場合もあります。

できるだけ正しいフォームで走ることを心がけて、自分に足りていない部分は補っていくようにしましょう。

元気で健康的にランニングを取り入れていってくださいね。

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