長距離を速く走るためには、心肺機能の向上はもちろんのことですが筋肉自体も鍛えていく必要があります。ただ、筋肉を鍛えようと考えた場合、ウェイトトレーニングのような筋力トレーニングを思い浮かべるかもしれません。ウェイトトレーニングを本格的に行えば体重増加につながってしまうので、ウェイトトレーニングは本当に必要なのか、という疑問を持たれる方もいるでしょう。
私も20代後半に、ジムに通ってウェイトトレーニングをしていました。(現在は家庭をもっているためジムには通えていませんが・・・)その当時の体重を考えると今より少し多い程度でしたが、見た目が大きく見えたようです。
職場での駅伝大会にも参加していたため、ジムでトレーニングをしながら走る練習も行っていました。そこで今回は、筋肉による体重増加が長距離走にどのような影響を及ぼすのかについて、そのときの経験と専門職としての知識を交えてお伝えしていきたいと思います。
筋肉による体重増加のデメリットとメリット
筋肉による体重増加は長距離ランニングにおいていくつかの影響を与えます。まずデメリットについて考えてみると、筋肉の増加に伴う体重の増加が起きると、当たり前ですが走る際の負荷が大きくなります。どのような負荷かというと、足関節や膝に対する衝撃が大きくなるということです。
また、筋肉をどこまで大きくするかによりますが、筋肥大が進みすぎると関節の動きを妨げてしまう可能性も出てきます。これらによって、走るスピードが落ちてしまうということが起きるでしょう。
今度はメリットについて考えてみましょう。筋力が増えることによってパワーや持久力が向上につながります。あとは、筋肉がしっかりすることで関節を保護する機能が強くなることが考えられるでしょう。
デメリットとメリットを簡単にまとめると
簡単にまとめると以下のような感じですね。
【筋肉による体重増加の影響】
もう少し詳しく考えてみましょう。
まずはデメリットの項目からみていきます。
1. 走行負荷の増加
筋肉の増加によって体重が増えるため、走るときに身体にかかる負荷が大きくなります。
また負荷が大きい状態で走ることによって疲労が蓄積しやすくなるため、適切なトレーニングと休息のバランスを保つことが重要です。
2. スピード低下の可能性
体重が増えることで、スピードが低下する可能性が考えられます。
体重増加によって走るときに必要な筋力が増えることによって疲れやすくなりスピードを維持することが難しくなることも想定しておく必要があるでしょう。
次に体重増加によるメリットも見てみます。
1. パワーや持久力の向上
筋肉の増加によって筋力が向上しパワーや持久力がの向上が見込めることがあります。
筋肉が働くことで理想的なランニングフォームを保ちやすくなり効率的な走りができることによって、長距離を走りやすくなる可能性も考えられるでしょう。
2. 筋肉による関節保護機能の強化
走るなかで関節にかかる負荷を筋肉で吸収することによってケガの予防につながることが考えられます。
まとめ
筋肉による体重増加は、走りにおいて負荷の増加やスピードの低下といった影響を及ぼすことがありますが、同時にパワーや持久力の向上、関節の安定化といったメリットもあります。
長距離を速く走るためには、筋肉量のバランスを考えたトレーニングが必要です。マラソンのテレビ中継を見たことがある人であれば分かると思いますが、基本的に長距離ランナーは細身の人が多いことに気づくと思います。
もちろん、体脂肪率が低くなっていることが大きな影響でしょうが、ウェイトトレーニングで身体をパンプアップさせるようなトレーニングはあまり行っていないでしょう。
速く走るために筋肉を増やすことをあまり気にする必要はなく、走るための適切なトレーニングを行っていくことが大切です。ぜひ、自分に合ったトレーニング方法を見つけて、走ることに適した筋肉を作っていきましょう。
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