ランニングというのは下半身を使うイメージがありますが、上半身に関してはどうなのかについてはあまり意識しないところだと思います。
しかし、ランニングでは腕の筋肉が落ちるという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
ここでは、ランニングによって本当に腕の筋肉が落ちるのかどうか、ということについて考えてみます。
ランニングで腕の筋肉が落ちる、とは
ランニングでは腕を振って走っているため、普通に考えたら腕の筋肉も使っているから腕の筋肉は強くなっていくものだと思います。
確かにその通りなのですが、運動習慣がない人や筋力が弱い人たちがランニングするとちゃんと筋肉がついてきます。
筋肉痛も起きるでしょう。
筋肉が落ちるというのはすべての人に当てはまることではなく、ボディビルのようなウェイトトレーニングをして筋肉量が極端に多い人たちに起こりうることです。
普通の生活を送っている人が、ランニングをすることによって腕の筋肉が弱くなるということではないので安心してください。
では、なぜ筋肉が落ちるという話がでてきたのでしょうか?
それは運動の種類のよる影響が考えられます。
運動の種類と分けるときに「無酸素運動」と「有酸素運動」という2種類に分けることができます。
無酸素運動は酸素を使わない運動であり、ウェイトリフティングや短距離走などの短時間でたくさんの筋力を発揮するときに用いられる運動方法です。
それに対して有酸素運動というのは酸素を取り込んで身体の中にある糖分を活用して効率的にエネルギーを作り運動する方法と言えます。
ランニングは有酸素運動の一つですが、有酸素運動のエネルギーを生み出す方法が筋肉が落ちる原因ということです。
有酸素運動では、食事で取り込んだ糖質や身体の中の脂質を活用してエネルギーに変えていますが、他にも筋肉を分解してエネルギーに変えることもあります。
ウェイトトレーニングをして筋肥大を起こしている人というのは、普段の食事にも気を使っており、糖質の食べ物をまったく摂らないという人がいます。
このような人はランニングで筋肉が落ちる可能性が高い人です。
糖質を摂らなくても肝臓に蓄えられた糖分を分解してエネルギーに変えることができるのですが、ランニングなど有酸素運動で長時間にわたってエネルギーの供給が必要になってくると、身体の中の糖質や脂質だけではエネルギー源として足りなくなってしまいます。
そんなとき、人間の身体の反応として、筋肉を分解することでエネルギー源に変えようとするわけです。
これが筋肉量が減ってくる原因となります。
マラソンを走っている人を見渡してみると筋肉ムキムキの人が少ないと思いますが、やはり筋肥大させることと長距離を走るなどの持久系の運動の両立は難しいといってもいいかもしれません。
これは、あくまでも両方を同時に突き詰めようとしたらの話であり、普通の人が腕を鍛えてもランニングをしたら筋肉が落ちるからと言って気にする必要はないでしょう。
ランニングをすることで筋肉が落ちる可能性はあるかもしれませんが、健康のためや身体づくりのために走るのであれば特に気にせずに、無酸素運動であるウェイトトレーニングと有酸素運動であるランニングの両方を取り入れていっても大丈夫です。
気にしすぎずに楽しくランニングをしていきましょう。
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